介象 元則(かいしょう げんそく)


姓:介
名:象
字:元則
生没年(?-?)
出身地:揚州会稽郡
親:
子:

孫権に仕えた仙人。 孫権は介象のことを耳にすると呼び寄せて屋敷や金を与えて介君と呼んで尊敬した。 孫権は介象に隠形の術を学び、自らの姿を消して後宮に入ったりしたが誰もその姿に気付かなかったという。 また、介象に果物や野菜に変化の術をかけさせて植えると、瞬く間に成長して食べられるようになった。

孫権が臣下と一番美味しい魚について議論している時、介象はボラだと答えた。 孫権は「この近くで釣れる魚だ。海の魚ではない。」と言った。介象は穴を掘らせ、 自ら釣り針を垂らすと、すぐにボラが釣れた。刺し身にして食べようと言う時に、 蜀のみょうががあれば刺し身に合う、という話が出ると代金50銭を使者に渡し、 おふだを一枚書くとそれを青竹の杖の中に仕込んで、使者に目を閉じて杖にまたがり、 杖が止まったら目を開けて買い物をしろ、買い物が終われば再び杖をまたいで目をつむれ、と命じた。 使者が目を開けると市場におり、話を聞くとそれは蜀の市場だと言う。 張温はたまたま蜀に使者として赴いていたが、 市場でその使者に出会うと驚いてその場で手紙を書き、 持っていくよう命じた。使者は買い物を済ませ再び杖にまたがって目を閉じた。 次の瞬間、使者は孫権の宮廷にみょうがと張温の手紙を持って戻っていた。 刺し身はちょうど出来上がるところであったという。 (呉書・趙達伝)


「演義」には登場しない。
仙人というか超能力者ですね。もちろん裴松之はこのような胡散臭い話も流布している、 という風に『神仙伝』より引用して紹介しています。
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