紀霊(きれい)


姓:紀
名:霊
字:
生没年(?-?)
出身地:
親:
子:

袁術の部下の将軍。 袁術に総大将に命ぜられ騎兵、歩兵合わせて三万を率いて小沛にいた劉備を攻撃した。 劉備は呂布に救援を求めた。 呂布がやってくると紀霊らは劉備に手を出そうとはしなかった。 呂布から宴会の招待を受けたので出向くと呂布は紀霊に向って 「劉備は私の弟だ。弟が君たちに苦しめられているので助けに来た。元々私は争い事は嫌いで、 それを仲裁するのが大好きなのだ。」と言い、門番の兵士に言いつけて戟を掲げさせた。 「諸君、私がもしあの戟の小枝を射ることが出来たら戦闘を中止して引き上げてくれ。 命中しなかったら戦闘を続けていても構わない。」と言った。 呂布は戟の小枝に矢を命中させたので諸将は驚き「将軍は天のご威光を具えておいでです。」 と感嘆した。両軍とも宴会を楽しみ、軍を退いた。 (魏書・呂布伝)
「演義」では山東の人。重さ50斤の三尖刀の使い手。 劉備が袁術領に攻め込んだ際、関羽と斬り合って引き分ける。 後に袁術が呂布と結んで劉備を討とうとした際、物資の援助を条件とした。 呂布の部下の高順は紀霊に物資を渡すよう求めたが、紀霊は「主君に聞いてから」 と言ってその場では渡さなかった。後に袁術はこの約束を反故にする。 劉備討伐に向った紀霊が呂布に仲裁されたのは「正史」と同じ。 その後呂布との戦いに参戦するが敗れる。 袁術が進退窮まって袁紹の元に身を寄せようとすると劉備にの迎撃に遭う。 ここで紀霊は張飛と打ち合って首を取られる。
袁術軍でナンバーワンの武力を誇るように「演義」では描かれていますが、 「正史」ではワンポイントの出場です。
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