王子服(おうしふく)
姓:王
名:?
字:子服?
生没年(?-200)
出身地:?
親:
子:
後漢の将軍。車騎将軍の董承が献帝の密命を帯びて
曹操の暗殺を図った際、
計画に参加したが発覚して死刑にされた。
(蜀書・先主伝)
「演義」では侍郎。
ある日董承の館を訪れると董承は恩賜された帯の中に隠されていた密勅を読み、
悩みつかれて帯を机の上に置いたまま眠ってしまった。王子服はそれを見て、
「曹操殿を狙っているのだな、告訴しますぞ。」と脅すと董承は「それこそ漢の滅亡だ。」
と泣いた。そこで王子服は「冗談です。代々漢の禄を食んできた私が漢に叛くものですか。」
と言って連判状に名前を書き、将軍の呉子蘭を董承に紹介した。
結局事件が発覚して処刑された。
「正史」ではほとんど名前だけの登場ですが先主伝、すなわち劉備
の列伝に登場しています。
「演義」は劉備を主人公として、曹操を悪役として前半を進めていくので、
当然劉備が曹操暗殺の謀議に加わったこの出来事は大きく取り上げられています。
従って王子服の出番も増えたわけですが、連判状に名を連ねる以外にはそれほどの働きをしていないのは、
「正史」で名前だけの登場だったという悲しさか、作者の想像力を掻き立てなかったのでしょう。
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